2012年07月06日

濁らない水 

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念願かなってついに訪れた日本アルプスのサンクチュアリ上高地。
眠らない街新宿を出発した眠れない夜行バス。
重力がおかしい‥。そんな錯覚に陥るほどのにじんだ意識を抱え、うつらうつらと進路は北西へ。
夜と朝の狭間、霧にぼんやり浮かぶ湖水はまだ半分夢の世界でした。

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鏡面の森

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アイラブストライプ

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さらに深く、深く。
数百年前、ひぃじいちゃんとかの頃は日本中の森が透き通っていたのでしょうか。

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波無く、色無く、音無き水。即ち濁らない水。

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水たまりの向こうにも世界がありました。

水を巡る上高地の小さな旅。次回はさらなる高地へ。
焼岳に穂高。槍ヶ岳。
少しづつ、少しづつ。笑顔でいられるペースで高みを目指せたらなと思うのです。


投稿者 pointweather : 04:10

2011年07月11日

八ヶ岳、一夜明けて

山の頂上の線、稜線をなぞって赤岳頂上2899m。
最後は文字通り這って這ってようやく到達。
うへへとか笑いながら四つん這いで登ってくる男の姿はあまり穏やかではありませんが足腰と顔の筋肉が同時崩壊。しかも全くそんなことがどうでもいい達成感。
感無量、ああ感無量。

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霧は晴れ、また現れ。
西から吹く白い風が重なり霧になり、雲になり。

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夕日が雲風をまっすぐに自分に吹きかけてくる感覚にびりびりきました!
太陽と雲と頂上にいる自分がまるで水平線上にいるような感覚が凄すぎて、ひたすら西をじっとみつめて風に包まれていました。
鯉のぼり的なはためく喜びです。

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数時間前に自分がいた場所が眼下にある感覚。
しかもそこに雲がひっかかっていたりして。

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一夜を山小屋で過ごし夜明け前。
昨夕とは一転、老若男女、皆寝ぼけ眼を東にこらします。
黒が藍にそして徐々にオレンジへ。

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雲海が東の空に水平線を作る。
太陽を迎えるための白い海。

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夜と朝が切り替わり、登山者は下山者に。
これから来た道を戻るのかと思うと心底げんなりしますがなぜだか足取りはいつもより少し軽やかだったりするから人間わからないものです。

蛇足ですがこの日山小屋からお店に出勤でした‥。

投稿者 pointweather : 23:15 | コメント (4)

2011年07月04日

八ヶ岳、稜線

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ふかふかのコケに見とれて進んでいくうちにいつしか針葉樹林。
高度は少しずつ、滲み出すように周りの景色を変え始めました。
歩速、登速。積み重ね恐るべし。
そういえば汗が冷えてきている。

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苔地、ホワイトライン

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岩地、グリーンライン

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ライチョウ未満カラス以上。
翼ある者もまた高みへ。

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山頂付近の実り。

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稜線に出た時の気持ちをうまく言葉にできない。
興奮が止まらなかった。

投稿者 pointweather : 13:40 | コメント (0)

2011年06月20日

八ヶ岳、登りはじめ

木曽の駒ケ岳に登りきれなかったことが帰宅してからも自分の中でなんだかもやんもやんしていて。
幸い翌日、翌々日とお休みだったので煩悩抱えて休日を過ごすなら一日休んで登るがよろしい、とひらめいてさっそく準備開始。

今回はビギナーな上にソロ登り。そして日帰りが現実的でないということではじめての山小屋の予約したりして胸は高鳴り、不安と期待は絶頂。
山小屋は素泊まりができるということでした。よく海外の安宿にあるパブリックのキッチンの雰囲気がけっこう好きなので節約の意味でも食事は辞退。
必要以上にゴージャスな食材をかき集め、メインにはラーメンを厳かに収納。
山での自炊に密かに憧れを抱いていたのでここはぐいっと盛り上がります。
これが後に仇となるのですが‥。

しかし食の充実とに反してやばいのは肝心の装備。
靴はニューバランスのスニーカーだし、ズボンに至っては普通にジーンズ。
よほどのハイクラス登山野郎かあるいは迷い込んできた哀れな下界の民か。
とにかく一歩踏み出してみました。

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まず驚いたのが深みのあるコケ濃き世界。
ふかふかの緑色のベルベット。

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サイコビリー・リーゼントフラワー。

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そして横たわるコケティッシュ・ツリー。

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それが小さな生き物でも静けさに満ちた森の中で躍動する姿が見れることの素晴らしさ。
蝶の小さなはばたきに感謝。

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ヘビイチゴ?つま先にもまた豊かさ。

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深い森の中を進もう。頂上はまだまだ先。

投稿者 pointweather : 17:48 | コメント (0)

2011年06月14日

キソコマに登ってみよう

山がキてます。
きっかけは昨年の木曽駒ヶ岳でした。
頂上からの脱下界感は味わいたいものの、元より人並以下の体力保持。
無理をすると笑顔が消えるのは富士登山で学習済み。
というわけでアンチ疲労をスローガンにふわっとロープウェイで登れる山をピックアップ。
そこから一番俗世離れしてそうな写真の山、木曽駒ヶ岳、通称キソコマをチョイスしたのですがアタックする仲間のは自分を筆頭にビギナー3人。

そして当日ロープウェイ乗り場の空は灰。
お手軽に達成感を得ようとした魂が災いを招いたのでしょうか。否、そんなはずはない。
安心めされい、山の天気は変わりやすいぞいなんて言い合いながらも心中穏やかではないです。
そして山上はある意味下界とは異なる天候。常軌を逸した濃霧と突風の洗礼を受け我々の心はあっさりぽっきり折れました。
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五里霧中。我々は白濁した空気の中を漂います。
本来なら氷河の浸食によって作り出された絶景、千畳敷カールが目前に広がっているはずなのですが‥。

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とはいえ上と前が見えないなら足元を見るべし。
花の百名山にもランクインしているキソコマ。素人目にも珍しい高山植物が愛らしいじゃないですか。ふっさふさのチングルマが冷え切った我々の心に温もりを与えてくれます。

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風が強いと霧って晴れるものだと思っていました。
多分カフェラテを一生懸命混ぜても水、牛乳分離しないような塩梅なのでしょうか。

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ここは勇気ある撤退。下山して森の中を散歩。
モノトーンの深い森。色と音のない世界を進んでいくのです。
霧、影、霧、影。ヒタヒタとリズミカルに音を立てる自分の足音と虫の声。
霧の中のハリネズミのような心地よい緊張感と静けさ。
ロシアと清里。時や距離すらあいまいになる霧の森。

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なぜだか宇宙好きが多かったメンバーということもあり帰り道にあった野辺山天文台を訪問。
口径45mミリ波電波望遠鏡の存在感が我々を21世紀の日本に連れ戻してくれました。
宇宙知識を高めた後はお決まりの温泉で〆。
楽しかった一日でしたがやはり登頂感だけが足りないのです。

投稿者 pointweather : 02:10 | コメント (0)